2008年06月20日

OL会長オラス氏のネオリベラリズムが足踏み

 
 
オランピック・リヨネは2007-2008シーズンが終わってからこれまですでに4400万ユーロを使って、エデルソン、ロリス、ピヤニッチ、マクーンと4人の新しい戦力を獲得。着々と8連覇に向けて地盤を固めていこうとしています。さらにリール監督のピュエル氏を無理やり引っ張ってくることに成功。ピュエル監督のリールでの実績からいっても、8連覇だけでなくCLでの活躍も大いに期待されるところでしょう。
この数年フランスリーグを牽引してきたOLですが、ここ最近フランスリーグの中では、OL会長のジャン=ミシェル・オラス派とそれ以外のグループで微妙な軋轢が生じはじめているようです。
 
 
 
 
2007年10月中ごろ、オラス氏はFAP(Football Avenir Professionnel)という団体の設立とあわせてその団体の会長に自ら就任することを宣言しました。この団体はフランスリーグ内のビッグクラブの利益をもっと保障させることを目指して活動していく組合になるとのことで、具体的に言えば、テレビの放映権料をそれらのクラブにもっとまわすようなシステムに変革していくための活動を行うといったことのようです。ご存知の方も多いと思いますが、フランスでは前から、それぞれのクラブが放映権を持つのではなくて、リーグ(LFP?)がすべてのプロクラブ(リーグ1、リーグ2、ナシオナル(3部)の一部のクラブ)に割り振るようになっています。(それぞれのクラブに対する割り振り額については調べがついていませんが・・・) 例えば、日本のある放送局がOLの試合の放映権を買ったとしても、その放映権料すべてがOLに入るわけではなくて、リーグ全体のクラブでその放映権料を分け合うということ。そういったことから日本では、ジャパンマネーを期待して日本人選手を獲得したとしてもクラブ自体が大きく潤うわけではないので、日本人選手がフランスでプレーすることも少ない・・・なんてことが言われたりもしているようです。

このFAPにのメンバーに名前が挙がっていたクラブは以下の7つ。

オランピック・リヨネ
ASモナコ
ジロンダン・ドゥ・ボルドー
リールOSC
パリ・サンジェルマン
RCランス
トゥールーズFC

宣言時にはOMも含まれていて、OM会長のパプ・ディウフがこの新団体の副会長に名を連ねていましたが、その後すったもんだ(ディウフ会長が「そんな話は聞いていない」のなんだかんだ・・・)のあげくに参加拒否。ちなみにASサンテチエンヌにも誘いがあったようですがこちらも参加拒否。



ところがここで弱小クラブから大きな反発が始まりました。弱小クラブにとっては分け前が減るわけですから、まあこれは予想できることでしょう。
FAPに参加しているクラブからはあまりこの件に関しての発表は行われていなかったみたいですが、オラス氏のOLを目指すと公言してはばからないオリヴィエ・サドラン氏のトゥールーズFCからのものだけ確認できました。

Rousselot espère que FAP fera un «flop»
(L'EQUIPE.FR 2007年10月22日付けの記事)

... Le TFC est conscient que chaque club de L1 peut être potentiellement un futur club de L2 et c'est pour cette raison que nous sommes attachés à ce que la solidarité financière entre les clubs perdure et permette à chacun de se développer, indique la formation d'Olivier Sadran. Cependant, l'expérience nous a montré que dans un certain nombre de domaines, les clubs de L1 n'étaient pas suffisamment et solidairement représentés. Nous en avons fait l'expérience l'année dernière concernant les jeux en ligne. C'est principalement pour avoir une plus grande efficacité, tout en préservant les principes de base du football français, que nous avons pris la décision d'être membres fondateurs de la FAP.




イングランド、イタリア、スペイン、ドイツなどの他のヨーロッパの国に比べて、フランスではフットボールの人気がもうひとつのように思います。たしかにワールドカップや今行われているユーロなどの大会になるとフランス人も代表を応援しながら盛り上がっていたりしますが、限られたいくつかの都市を除けば、一般的に言って、普段からリーグをみたり、地元のクラブチームを熱心に応援していたりする人はほとんど見かけません。1998年のワールドカップや2000年のユーロでのフランスの優勝時にはフットボール人気が盛り上がりますが、そのあとがなかなか伸びなかったようです。(なんか日本と状況が似ているような気がしないでもない・・・)

Chiffre d'affaires cumulés des clubs de Ligue 1 (en millions d'euros, hors transferts)




しかし逆の見方をすれば、市場としてはこれからの伸びがまだ見込めるということでしょう。おそらくオラス氏はその辺を考えてクラブ経営を行っているのではないかと思いますが、クラブの株式を公開したり、リヨンの女子クラブを買収して総合スポーツクラブ化を目指したり、アジアやアメリカなどの外国への進出を目指したりとOLのブランド価値を引き上げようと努力を重ねて来ているところです。

1987年にOL会長の座についたときにオラス氏が言った言葉は「4年後にはヨーロッパの舞台に立ちたい」。

Dès son intronisation à la tête de l'OL, JMA présente un plan très ambitieux : amener Lyon en Coupe d'Europe en quatre années. « C'était plus un concept marketing qu'un plan stratégique », reconnaît aujourd'hui Aulas. Mais après un mauvais départ, l'OL retrouve la division 1 et, comme annoncé, se qualifie deux ans plus tard, en 1991, pour la Coupe d'Europe.





クラブの商品価値をあげるにはやはりまずは強いチームを作るしかない。ヨーロッパ(CL、UEFAカップ)でも勝ち進めるチームさえ作れば、いままでフットボールに興味を持っていなかったフランス人もOLを応援し始めることでしょう。出だしこそ足踏み状態でしたが、1991年にはUEFAカップに進出し、2002年にリーグ初優勝後7連覇。CLでもベスト16の常連になってきて、リヨンの街での人気もかなりあがってきているようです。2003、2004年頃はまだOLのユニフォームをまとった人などリヨンの街中ではほとんどいませんでしたが、いまでは他の街でもちらほら見かけるようになってきました。
CL優勝をまだ成し遂げていないので、彼の挑戦はまだまだ続くことになるでしょうし、リーグとフランスカップの2冠を達成したにもかかわらず、CLでいまいちだったことから監督のアラン・ペランを解任したことからもオラス氏へのCLへの意欲がうかがい知れるところ。

«On avait dit qu'après avoir gagné la Coupe, on ferait une équipe pour gagner la Ligue des champions. Je vous le dis, pour la première fois, ce sera la priorité la saison prochaine, a indiqué le président lyonnais. Ça ne veut pas dire qu'on ne va pas jouer le Championnat, mais on va avoir comme priorité d'aller plus loin que d'habitude.»

L'EQUIPE.FR Foot - Coupe - Aulas : priorité à la C1(L'EQUIPE.FR 2008年5月25日付けの記事)



しかし、クラブの価値をさらにあげるためには、フランスリーグ全体の人気が国内で盛り上がらないことには、なかなか達成できないところもあるでしょう。とりあえずリーグの人気はOLが引っ張りはじめたところでしょうが、リーグ1の他のクラブもヨーロッパで活躍できるようになって、一緒にクラブの価値を上げていってもらわないことには、さらなる飛躍は望めないところでしょう。
そのためには現在のような大きなクラブがリーグ2やナシオナルのプロクラブを援助しているようなシステムでは、いつまでたってもOLと同じようにリーグ1の人気を引っ張っていくようなクラブがでてこないのではないか・・・ そんな考えの下にFAPなる組織を立ち上げたのではないかと勝手に推測していますが、もともと左派的な考えを持つ人もかなりいるフランス(よくフランス人が言うところでは、右派5割、左派5割)では、このような新自由主義的な改革に対しては反発も多くでてくるようです。(CPEに対する反対運動など)

昨年の大統領選でネオリベラルなサルコジ大統領が誕生して、オラス氏のこのようなリーグ改革の計画に弾みがついたのかもしれませんが、このFAP立ち上げに対してはUCPF(Union des Clubs Professionnels de Football フランス・プロフットボールクラブの組合)からも否定的な意見が出され、6月19日に臨時総会が開催され、新理事の決定やFAPとの関係をどうするのかについて話し合われ予定になっていました。
じつは今季まで理事であったオラス氏が今回の総会で決められる新理事の候補から降りる旨の発表を先日行っていましたが、このFAPとUCPFの軋轢からこのような決断になっていたようです。

UCPF - Aulas quitte le comité de gestion(L'EQUIPE.FR 2008年5月14日付けの記事)



FAPの望む形を実現すればリーグ1とリーグ2の間に資金力の差が現在より格段に大きくなってしまい、その結果下部リーグのレベルが下がり、フランス・フットボール界全体のレベル低下につながる・・・UCPFではこのように見ていたようです。
FAPが目指すところはまさしくイングランドやイタリアでのような、限られたビッグクラブがリーグ全体の実力、人気を牽引していくことなのでしょうが、逆にイタリアなどではこのことによってリーグ全体の価値が下がってきているので放映権料を弱小クラブにも分配するようなシステムにかわってきている、、との意見もあるようです。(イタリアでの状況についての真偽はとくに調べていませんが・・・)



今季までジェルヴェ・マルテル氏(RCランス会長)が15年ほどUCPF会長を務めてきましたが、UCPFとFAPの摩擦やマルテル氏自身のクラブが降格してしまったこともあり、19日の総会で会長の交代が行われ新会長にル・アーヴルのジャン・ピエール・ルーヴェル氏、新副会長にサンテチエンヌのベルナール・カイアッゾ氏と"ら"ンス(Reims)のジャン・ピエール・カイヨ氏が決定した模様です。オラス氏にかなり近い考えを持つと言われるマルテル氏がUCPF会長職を続けていればそれほど大きな摩擦を生じずにオラス氏も事を運べたのかもしれません。ランスの降格に関してはオラス氏もかなりガックし来たんじゃないでしょうか。

結局オラス氏はFAPの解散を決定し、UCPFの理事にも残ることになったようです。UCPF内での影響力がこれ以上弱まることをオラス氏は避けたかったのでしょうが、それでもこの件でオラス氏の野望がかなり後退したものと思われます。

UCPF - Louvel (Le Havre) élu président(L'EQUIPE.FR 2008年6月20日付けの記事)

FAP - Aulas va dissoudre d'ici peu(L'EQUIPE.FR 2008年6月20日付けの記事)


ただ、当然オラス氏がこれであきらめるとは思えないので、これからFAP派がどのような動きを採ってくるのか気になるところですが、それとともに来季からのFAP派のクラブとそれ以外の弱小クラブ派のリーグでの闘いがいろんな意味で興味深いものになってきました。

<Jazz_Funk>

 
 
posted by Jazz_Funk at 22:37| Comment(1) | TrackBack(0) | その他 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
※ 動画サイト → 【維新政党・新風】弁士、韓国人に襲われる

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Posted by 在特会 at 2009年06月11日 21:59
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